(最終更新月:2022年11月)
✔当記事はこのような方に向けて書かれています。
「結婚したら保険を見直すべきなのかな?」
「保険を見直すならどんなものに入れば良いの?」
「保険を切り替えるときにやるべきことは?」
✔当記事を通じてお伝えすること
- 結婚したら保険を見直す理由
- 結婚後の保険の入り方
- ご夫婦の生命保険の加入事例
当記事では、ご結婚後に生命保険を見直すべきかどうかはもちろん、実際の手続き時の手順はどのようなものかまで解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。
結婚が保険を見直すタイミングである3つの理由
結婚が、保険を見直すべきタイミングである理由を解説します。
なぜなら、何もしないままですと、必要ない保険にお金を払うことになり、無駄なことになってしまうこともあるからです。
- 配偶者の生活を支える必要があるから
- 病気やケガで迷惑をかけてしまう可能性があるから
- 既婚者の保険加入率が高いから
配偶者の生活を支える必要があるから
1つ目の理由は、配偶者の生活を支える必要があるからです。
結婚し環境が変わることで、奥様が仕事を断念しなければならないことがあります。
もし夫に万一があると、生活費を支払えなくなってしまうのです。
今の保険が充分か、一度見ておく必要があります。
病気やケガで迷惑をかけてしまう可能性があるから
2つ目の理由は、病気やケガで迷惑をかけてしまう可能性があること。
健康に気をつけて生活をしていても、事故によるケガや、思いがけない病気になってしまうリスクは誰にでもあります。
当然働けなくなると、収入が途絶えたり、入院費用がかさんだりと迷惑をかけてしまうことに。
適切な保険に入っておけば、給付金が貰えるので、家族も皆安心です。

ただし、高額療養費制度や会社の福利厚生もしっかりと調べたうえで、むやみやたらに入るのも良くないといえます。
既婚者の保険加入率が高いから
日本での既婚者の生命保険加入率はとても高いです。
令和3年度の調査では、既婚者の88.5%がなんらかの形で生命保険に加入しています。(出典:生命保険に関する全国実態調査|生命保険文化センター)
これだけ普及している生命保険なので、入らないことでの世間体を気にされる方もいらっしゃるそうです。
結婚時の保険の見直し方5ステップ
こちらでは保険の見直し方をご説明します。
むやみやたらに見直しても、もったいないことになってしまうでしょう。
- 加入している保険を把握しよう
- どのような保障が必要かを考えよう
- どの保険が適しているかを選ぼう
- 複数社に見積もりを依頼しよう
- 値段と内容のバランスで保険会社を決定しよう
加入している保険を把握しよう
ひとつ目の手順として、加入している保険を確かめることが大切です。
なぜなら、継続できるなら、若いうちに入っているものの方が安い可能性があるから。
とくに以下のような保険は若いうちのほうが良い可能性が高いです。
- 終身保険
- ドル建て保険
- 養老保険
まずは加入している保険の種類や保険期間、保障内容を確認してください。
どのような保障が必要かを考えよう
手順の2つ目は、どのような保障が必要となるか考えることです。
今入っている保険はおいといて、必要な保険の全体像を考えます。
以下のように考えていくと良いでしょう。
- 子どもが何人ほしいのか
- マイホームはいつ頃ほしいのか
- 趣味や旅行にどれくらい使いたいのか
ライフプランに道筋をたて、必要なお金を算出します。
万が一のときに、ライフプランが大幅に狂わないような保障内容の保険を選びましょう。
どの保険が適しているかを選ぼう
手順の3つ目は、適した保険を選ぶことです。
保険にもたくさんの種類があります。
見た目が安いからと入っても、後々値段が上がってしまうものもあるのです。
今だけでなく将来的に何が適しているのかを、数ある保険の中から選びましょう。
複数社に見積もりを依頼しよう
手順4として、複数社で見積もることをおすすめします。
保険会社によって、保険料や保障内容、加入条件などに違いがあるからです。
夫婦としての生命保険がどんなものかがわかったら、複数の保険会社で比較してください。
値段と内容のバランスで保険会社を決定しよう
手順の5つ目は、保険料と保障内容のバランスで保険会社を決めることです。
結局はあればあるだけ安心で、その分保険料は上がってしまいます。
保険として必要なものの優先順位を決めて、どのくらいであれば払えるのかを算出するのです。
保険料の安さだけに飛びついたり、保障内容の金額だけに囚われたりせず、バランスの良い保険を選びましょう。
検討すべき保険は全部で5種類
検討すべき生命保険を5種類紹介します。
完全な理解は不要なものの、ある程度理解しておけば、正しいものが選びやすくなるからです。
- 終身保険
- 定期保険
- 医療保険
- 就業不能保険
- 年金保険
終身保険
加入者が生きている間、解約をしない限り保障が一生涯続く保険です。
他の保険商品と比べると、保障額の割に保険料は高めです。
ただし払い込みを終えても、解約しない限り、一生涯保障をしてくれます。
生活費と言うよりかは、亡くなると必ずかかるお葬式代などをカバーする保険といえます。
定期保険
定期保険は、期限を定めた死亡もしくは高度障害で、保険がおりるものです。
期限を定めている分、以下のような特徴があります。
- 保障の割に安い
- 保障が終わったら、払ったお金は返ってこない(掛け捨て)
最小限のお金で、必要な時を守りたいときに使える保険です。
とくに各社で保険料の差が激しい保険ともいえるでしょう。
医療保険
病気やケガで入院や手術をしたときに、給付金がおりる保険です。
治療が長引いたり、先進医療を使えばお金がかかります。
ただし、日本の医療制度は優れていて、以下のような特徴があります。
- 3割負担(高齢者は1または2割)
- 高額療養費制度:月でかかるお金には上限がある
会社の福利厚生なども合わせて、どこまで必要かは検討すべきです。
ただし仕事を休むと収入がなくなる個人事業主の方などは、多少必要かもしれません。
どちらにせよ、あまり入りすぎないことをおすすめします。
就業不能保険
障害状態や介護状態により、長期で働けない時に生活費を補える保険です。
昨今では、医療技術の発達により、亡くなってしまうことや入院が長引くことが少なくなったと言われています。
退院はできたものの、同じように働けなくなってしまう場合があるのです。
とくに自営業の方は、国からの保障も薄いので、一度検討しておくことをおすすめします。
年金保険
積立型の生命保険です。
通常の積立と違うのは、年末調整で使える、個人年金保険料控除が使えること。
お金をためながら、毎年の所得税と住民税を減らせるのです。
入り過ぎもおすすめしませんが、適切な金額を検討してみるのもひとつといえます。
結婚後の生命保険の入り方|事例3選
こちらでは、結婚後の生命保険の入り方をご説明します。
事例を見れば、イメージが湧いてくるはずです。
- 共働きの場合
- 奥様が専業主婦の場合
- ご出産予定がある場合
共働きの場合
以下のようなご夫婦の生命保険をお預かりしました。
雇用形態 | 年齢 | |
夫 | 会社員 | 34 |
妻 | 会社員 | 32 |
ご夫婦は会社の同僚で、数年のお付き合いの元、ご結婚。
お互い福利厚生もしっかりしていることから、大きな保険は不要とのお考えでした。
将来は、お子様お2人で、数年後に家を購入予定。
結果としては以下のような保険にご加入いただいています。
死亡保険① | 死亡保険② | 医療保険 | がん保険 | 合計 | |
夫 | 保険種類:収入保障保険 保障額:月額20万円 保険期間:60歳 保険料:2,450円 | 保険種類:定期保険 保障額:2,000万円 保険期間:5年 保険料:1,900円 | / | 保険料:1,335円 | 5,685円 |
妻 | 保険種類:収入保障保険 保障額:月額10万円 保険期間:55歳 保険料:968円 | / | 保険料:1,000円 | 保険料:1,275円 | 3,243円 |
- 収入保障はお互い働き続けたいので、収入の補てん
- 定期保険は、夫に万一の際に家の購入代金として(そのため期間を5年に設定)
- 医療保険は、出産リスクのため妻のみ(福利厚生が手厚い)
- がん保険は、お互いがん家計のため加入
お二人とも喫煙歴がなかったので、とくに安い保険を選べました。
奥様が専業主婦の場合
以下のようなご夫婦の生命保険の例です。
雇用形態 | 年齢 | |
夫 | 個人事業主 | 35 |
妻 | 専業主婦 | 35 |
ご主人は自営業で、今後は会社を設立予定。
お子様も考えているが、奥様は夫の収入の不安定さが心配です。
結果としては以下のような保険にご加入いただいています。
死亡保険 | 就業不能保険 | 医療保険 | がん保険 | 合計 | |
夫 | 保険種類:収入保障保険 保障額:月額20万円 保険期間:65歳 保険料:4,020円 | 保障額:月額10万円 保険料:3,560円 | 保険料:4,629円 | / | 12,209円 |
妻 | / | / | 保険料:4,276円 | 保険料:2,350円 | 6,926円 |
- 収入保障・就業不能は、妻の不安をやわらげるために、夫が加入
- 医療保険は、夫:収入の補てん、妻:出産の目的で大きめに加入
- がん保険は、妻のみ加入
ご出産予定がある場合
結婚後、ご出産予定がある場合も、生命保険を検討すべきタイミングです。
なぜなら、出産もリスクがともなうのに加えて、責任が増えるのが明確だから。
内容は、共働き・専業主婦に応じて、選べば良いでしょう。
積立を少し増やすのもひとつかもしれませんが、保険でなくても良いです。

既契約でやるべき手続き
加入済みの保険でやるべきことをご紹介します。
変更したことを今の保険に反映させなければなりません。
- 氏名や住所の名義変更
- 支払い方法の変更
- 保険金受取人の変更
氏名や住所の名義変更
1つ目は、氏名や住所の名義変更です。
年末調整の書類や請求書などが届く先になります。
忘れないうちに、必ず手続きしてください。
支払い方法の変更
2つ目は、支払い方法の変更です。
働いているご主人が支払ったり、管理している奥様が支払ったり、家庭によってルールがあるでしょう。
既存の契約の支払先は、電話でできる場合もあるので、まずは担当に問い合わせましょう。
保険金受取人の変更
最後の3つ目は、保険金の受取人を変更します。
1番身近な人が受取人になるのが一般的だからです。
独身時代に入った保険の場合、受取人を両親どちらかにしていることでしょう。
遺された家族へ残すのであれば、トラブルを回避するためにも、受取人の変更は必ず検討してください。
まとめ:結婚は生命保険を見直すひとつのタイミング

当記事の内容をまとめます。
- 結婚したら責任が増える場合が多いので、一度見直しをした方が良い
- 結婚後だからといって、必ず保険を増やさなければならないわけではない
- 生命保険の事例は、共働きと専業主婦で2パターンご紹介
結婚すると保険を見直しましょうといわれます。
その理由は、責任が増えるから。
ただ、見直すべきだからといって、むやみやたらに入り直すのももったいないです。
まずは現状を把握し、必要な保障額を算出。
本当に必要なときだけ、切り替えや新規加入を検討するようにしてください。