生命保険は本当にいらない?|プロが教える生命保険の必要性

生命保険

(最終更新月:2022年6月)

✔このような方へ向けて書かれた記事となります

「生命保険はいらないって有名人も言ってるけど本当?」

「自分に生命保険が必要なのか知りたい」

「生命保険ってどのくらいあれば良いものなの?」

✔当記事を通じてお伝えすること

  • 生命保険がいらない理由
  • 生命保険に加入するメリット
  • 生命保険に入るべきか入らないべきか

本記事を最後までお読みいただくと、あなたは生命保険を検討すべきなのかどうかが明確になります。世の中では生命保険に入る節目があって、入ったほうが良いのかなと思うこともあるかもしれません。ただそんな世の中の常識とは別に判断する基準がありますので、一つ一つご覧ください。

【監修者】ファイナンシャル・プランナー 西藤 裕(にしとう ひろし)

【保有資格】

  • AFP認定者
  • 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
  • トータル・ライフ・コンサルタント認定者(生命保険協会認定FP)
  • 生命保険募集人資格
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 簿記2級

 

【経歴】

  • 2011年〜2018年 プルデンシャル生命保険株式会社
  • 2018年〜 保険代理店、不動産会社と提携し、生命保険や不動産のコンサルティング業務に携わっています。

 

日本は生命保険大国であるという事実

日本は世界的に見ても保険が大好きな国であることはご存知ですか?

2021年9月に生命保険文化センターがまとめた「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」では以下のような統計が出ています。

全生保の生命保険の世帯加入率
(個人年金保険を含む)
89.8%
世帯の普通死亡保険金額
(全生保)
2,027万円
世帯主の全生保加入金額1,386万円
世帯主の疾病入院給付金日額9.8千円

対して、世界シェア21%を誇るアメリカの生保加入率は、60%を下回るといわれておりますので、日本がどれだけ多いのかがわかります。

こんな流れの中、生命保険が不要といわれてきているのはなぜでしょうか?

次章でその理由を解説していきます。

それでも生命保険が不要といわれる理由5選

生命保険の不要論は昨今でよく耳にしますよね?

これにはさまざまな理由が考えられますが、本記事では主な5つをまとめましたので、一つずつご紹介します。

あなた自身に生命保険がいるかいらないかを判断する材料となれば幸いです。

有名人がいらないと言っているから

ひろゆきさんの影響で保険を解約した方もいらっしゃるようですね。

リベ大の両学長の教えも有名です。

詳しくみてみれば、当然理にかなっている言い分なのがよくわかります。

具体的な理由は以下が主なものでしょう。

日本の社会保障制度がしっかりしているから

いろいろな方の生命保険不要論でも、充実した日本の社会保障制度が理由としてあげられています。

なぜなら保険に入らなくても、一定の事由で国から費用が補填される仕組みになっているからです。

例えば、以下などが主な例としてあげられます。

  • 公的医療保険の高額療養費制度
  • 公的年金制度の遺族年金や障がい年金

高額療養費制度は、月に一定上の医療費がかかっても最後には全て戻ってくる仕組み。

遺族年金は、夫や妻が亡くなってしまった場合、遺族に大体10万円程度が支払われる仕組み。

障がい年金は、障害の程度に応じて、毎月お金が払われる仕組み。

毎月収めている健康保険や年金についての費用が保険代わりになっているといえるでしょう。

貯蓄でまかなえてしまうから

「社会人になったら保険に入るべき」「結婚したら保険に入らないと」とは、よく保険セールスで使われる営業文句です。

なんとなく「保険」に入るのが大切だと思ってしまいがちですが、実は保険そのものが大事ではありません。

大事なのは、何かが起こったときにお金で困ってしまうかどうか、です。

前章でお伝えした通り、社会保障制度に守られているので、最低限の貯蓄でまかなえる場合もあります。

とりあえずむやみやたらと保険に入り、貯蓄を減らしてしまうよりも、貯蓄でまかなえるものは貯蓄として置いておけば減ることもありません。

保険が使える機会は多くないから

保険会社にお金を預けても、好きなときにお金をおろせる訳ではありません

保険からお金が出てくるのは、

  • 死亡時
  • 入院・手術時
  • 要介護認定時
  • 高度障がい時

など加入している保険によりとても限定されてしまいます。

また保険会社でもそれぞれ細かく支払えない事由なども決まっているため、保険が使える機会が少ないと保険不要を唱える方も多いです。

お金の運用方法はほかにもあるから

生命保険には、円建て・外貨建ての貯蓄型保険が存在します。

「万が一の保障が付きながら、銀行よりお金が貯まる」という特徴の保険です。

ただし実際は、10年以内に解約をするとお金が減ってしまったり、受取時の外貨レートによって金額が変動してしまったりというリスクも存在します。

また昨今ではネット証券などで、外貨建ての株や債権なども気軽に購入できるようになり、運用で保険会社を活用するメリットがなくなっているのが事実です。

生命保険に入るメリット3選

保険不要論はとても説得力がありますよね?

私自身もがむしゃらに保険を売ってたときと比べて知識もついたので、いつでも誰でも保険が必要だとは全く思いません。

ただし人によって、時と場合によって、保険が必要なケースもあるのも事実です。

ただ単に「若いうちに」「結婚したら」「家を買ったら」などの理由で加入することは勧めませんが、以下のようなメリットを感じられるのであれば検討しても良いと思っています。

  • 万一へ備えたい
  • 税金控除のメリットを享受したい
  • お金の浪費癖があるから少しでも使わないようにしたい

一つずつ生命保険のメリットとともに見ていきましょう。

万一への備えられる

生命保険最大のメリットはやはり万が一に備えることができることです。

万が一とは以下のケースをいいます。

  • 死亡
  • 高度障がいや障がい
  • 入院・手術
  • 介護状態

あなたが会社勤めなのか自営業なのかでも、生命保険で守るべきかどうかやその金額は大きく変わるでしょう。

ただ以上の万が一のケースで、お金のトラブルが起きうるのかどうかを考えて、メリットを感じるなら最低限はいっても良いかもしれません。

税金が減らせる

生命保険には税法で優遇されているケースがあります。

主なものでいえば、以下の税法が対象です。

  • 所得税
  • 一時所得
  • 法人税
  • 相続税

一時所得や法人税は昨今で改定もあり、メリットが大きく薄まったので、魅力は少ないかもしれません。

ただ生命保険を活用することで、以上の4つでは多少なりとも税が優遇されますので、正しく理解されれば活用するのも良いと思います。

もちろんむやみやたらと入るのだけはよくありませんので、注意が必要です。

お金を使わずにとっておける

生命保険のデメリットとして、貯蓄型の保険でも短期で解約するとお金が減ってしまうことがあげられます。

ただし長期でみると銀行よりは見返りが大きいものもあります。

短期での解約が不利になることから、浪費を抑止する効果を期待して活用するのも一つかもしれません。

ただし純粋に貯蓄や運用が目的なのであれば、ほかにも良い方法はたくさんありますので、生命保険のみで検討しないことをおすすめします。

生命保険の必要性を考えよう

思っているほど生命保険は必要でないことをご理解いただけましたでしょうか?

ただし生命保険が必要なケースもあります。

こちらでは、生命保険が必要な人・必要でない人をわかりやすくまとめました。

一概にはいえませんが、あなたが生命保険を検討すべきかを考えるにあたっての参考にしていただければ幸いです。

生命保険が必要な人はこんな人

生命保険が必要な人はこんな人だといえるでしょう。

  • 既婚子ありで、万一が起きてしまったときには金銭的に困る
  • 自営業の方で、働けない状態になると収入が途絶えて困る
  • 法人をお持ちの方で、あなたに万一が起きると会社の運営に困る
  • 財産をお持ちで、相続税がかかる可能性がある

万が一のときに金銭的なリスクがある方、税的なメリットが大きく享受できる可能性がある方は生命保険の活用を考えると良いかもしれません。

生命保険がいらない人はこんな人

生命保険がいらない人はこんな人です。

  • 独身
  • 万一が起きても困る人がいない
  • 貯蓄が充分にある

生命保険のセールス担当としては、ぜひ会いたい人たちではありますが、お金に困ることがないのであれば加入する必要がありません。

まとめ:生命保険の必要性に絶対はあり得ない

本記事では、生命保険の不要論についてや生命保険が必要かどうかを判断するための情報について解説してきました。

  • 日本は保険好きだが、なくても充分に暮らしていけるほど手厚い保障制度がある
  • 生命保険に加入するなら、常識的な文句ではなく、具体的な理由をきちんと検討すべき
  • 生命保険に入るべきかより、お金に困る可能性があるか、で考えよう

生命保険は一つの金融商品です。

必ず入る、入らないというわけでなく、活用する理由があるかどうかが大切です。

万一時には助かることもありますが、お金がただ減っていくリスクも存在します。

自分のケースではどうなのかを正しく検討して生命保険に検討すべきかを考えましょう。

保険の見直しや見積もりはお任せください

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現役FPのため、約20社の生命保険会社からお見積りが可能です。

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